漢方ライフ空間

病気から漢方治療をセレクト

痴呆症と漢方

痴呆症とは、脳の神経細胞が広範囲に未たって死滅することによって、これまで刀常に発達してきた知能が低下してしまう病気です。痴呆症は脳の器質的障害による顛気ですから、生理的老化によって起こる物忘れとは異なります。　老化による物忘れの場合は、体験したことの一部を忘れるだけで、別の日になれば思い出すことができます。日常生活に支障はなく、性格も変わりません。　しかし、痴呆症の症状として現れる物忘れでは、体験したことの全体を忘れてしまいます。症状が進むと、時間や場所、人物が分からなくなる症状害が現れ、妄想や幻覚を伴うこともあります。性格も変化し、次第に普通の日常生活を送ることが困難になっていきます。中医学では、腎を強化し進行を遅らせることを行います。

抑肝散加陳皮半夏

頭痛・体が揺れる・筋肉がぴくぴくする（痙攣）ふるえるなどの症状に用います。釣藤と柴胡・川芎・当帰で肝臓に栄養を（補血）与え低下した働きを正常にしふるえを改善します。蒼朮・茯苓・甘草で消化器の働きを良くし血液の元になる食べ物の吸収を良くします。いらいし易い興奮性の強い認知症または筋のけいれんやふらつきを伴う認知症を目標にします。
抑肝散加陳皮半夏（よくかんさんかちんぴはんげ）のご相談はナガエ薬局

加味温胆湯

消化器の働きが悪いために体に余分体液と痰を抱え込んでいる状態に、気血の運行が悪くなって生じた内部の熱が影響を及ぼし心の活動を妨げた為不眠や正常な判断ができにくくなってしまいます。竹茹で清熱し半夏・陳皮・茯苓・甘草・生姜で余分な体液と痰をさばき枳実で気血の運行をよくするようになっています。加味温胆湯は、ピクピクする、驚きやすい、幻聴や幻覚、悪夢をよく見るなどの不安神経症が強い認知症に使用します。
加味温胆湯（かみうんたんとう）のご相談はナガエ薬局

八味地黄丸

腎・膀胱の働きがよわまって、水分代謝が悪くなり冷えや排尿異常が出てきます。さらに血液の循環も悪い為に脱力感・皮膚の乾燥・咽の渇きがあります。山茱萸は、腎・膀胱の働きを良くします。山薬で排尿異常をととのえ腰から下を温めます。地黄・牡丹皮は、血液の循環を良くします。茯苓・沢瀉は、水分代謝を整えのどの渇きを止めます。附子・桂皮で、体を温め冷えを改善します。加齢や久病等により腎精が不足すると脳の髄海も空虚となり、脳を十分に栄養できず、脳機能が低下するために認知症になっていきます。冷えがきつい四肢の弱い人の認知症に使用します。
八味地黄丸（はちみじおうがん）のご相談はナガエ薬局

天王補心丸

滋陰養血の地黄・麦門冬・天門冬・玄参・当帰で心の陰血を補充し、安神の茯苓・丹参・五味子・柏子仁・遠志・酸棗仁で心神を安定させる。党参は補気を通じて生血し、桔梗は諸薬の効能を上部に導きます。天王補心丸は、陰血の不足による心神不安の諸症状を治療する処方です。天王補心丸は、のぼせ・ほてり・腰膝の無力・盗汗などの腎陰虚の症状があり、睡眠障害や軽度の記憶障害を伴う認知症に使用されます。
天王補心丸（てんのうほしんがん）のご相談はナガエ薬局

当帰芍薬散

貧血・冷えの為、腎や膀胱付近の血液循環が悪くなりその働きが低下した為にむくみが生じます。当帰・川きゅうは血の冷えを温め造血をはかる働きを持っています。芍薬とともに血液の働きを増します。茯苓・白朮で冷えやむくみなどの原因となる体内の余分な水分を尿として流すことによりむくみを改善します。当帰芍薬散は顔色が悪い、皮唐につやがないなどの肝血虚の症状があり、眠りが浅い、よく目がさめるなどの不眠・多夢の睡眠障害を伴う軽度の認知症に使用されます。
当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）のご相談はナガエ薬局