症状から漢方治療をセレクト
太ってきた
防風通聖散
運動不足で大食漢で便秘傾向にある人に使用します。脂っこい食事・甘いものの過剰摂取に加え、その代謝がうまく行われない為に便秘し、特に腹部に脂肪が蓄積しやすくなります。大黄・甘草・芒硝で、便通をよくしながら体内に蓄積している老廃物を排泄します。荊芥・当帰・防風で、血液の循環をよくし、解毒を行い脂質の代謝をよくします。
防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）のご相談はナガエ薬局
大柴胡湯
固太りの肥満の人に使用します。肝機能が低下しているため、アレルゲン（原因となるもの）に対して抵抗力が弱くなり、更に体内の毒素が停滞するため、炎症や化膿及び便秘・耳鳴りなどの症状が起こります。柴胡は肝機能を高め解毒力を増す働きを持ちます。黄ごん・枳実で体内にこもった熱を冷まして炎症・化膿を鎮め、胃部のつかえや胸苦しさ・肩こり・耳鳴りなどの症状を緩和します。大黄で腸の熱を冷まし、便通をよくします。太る原因はやはり食毒で、肝臓の働きが低下します。暴飲暴食をやめましょう。
大柴胡湯（だいさいことう）のご相談はナガエ薬局
桃核承気湯
便秘傾向で月経不順があり、冷えのぼせが強い肥満症に使用します。膀胱付近に熱が強いため、血の停滞を起こし血液循環が悪くなり、神経痛や腰痛・肩こりなどが起こります。また、熱のために便秘や神経興奮も起こり、いらいらなどの神経症状も起こります。桃仁・芒硝で血の熱を冷ますことにより、血の停滞をのぞき血液循環をよくします。甘草が働いて痛みや肩こり・冷えのぼせ・下腹部の抵抗圧痛を取り除きます。桂枝で神経興奮を静めていらいらなどの神経症状を緩和します。大黄で腸の熱を冷まし、便通をよくします。
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)のご相談はナガエ薬局
桂枝茯苓丸
瘀血（おけつ）による肥満に使用します。女性では月経不順、男性では肝機能障害などがあり、いずれも冷えのぼせの症状があります。血の熱の為に、血の停滞を起こし血液の循環が悪くなり、冷えのぼせの症状がでます。またもともとから血の循環が悪い人が、他の原因で血の停滞ができてしまい、なかなか治らずつらい症状が出ます。このような人によく使います。桃仁・牡丹皮は、血の熱を冷まして停滞している血の流れをよくします。桂枝・茯苓で皮膚表面の新陳代謝をよくし冷え・のぼせの症状を緩和します。
桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）のご相談はナガエ薬局
防已黄耆湯
色白で、皮膚がぶよぶよとして柔らかい水太りの人に使用します。からだの皮膚表面の働きが悪いため水分代謝がうまく行われず、体内の水分が停滞しそれがむくみとして現れたり関節に停滞したりします。防已・黄耆は皮膚表面に停滞している水分を取り除き皮膚表面の働きを助けます。生姜で消化器に停滞している水分を温め動きやすくします。白朮・甘草で消化器に滞った水を尿として流すことにより、水分代謝を改善し関節に水が集まるのを防ぎます。
防己黄耆湯（ぼういおうぎとう）のご相談はナガエ薬局
平胃散
日頃から軟便傾向にある人が、消化・吸収がスムーズにいかないために、体が栄養を欲して暴飲暴食している場合があります。このタイプに適しているのは胃の働きを助ける平胃散です。胃もたれの症状が処方の目安となります。これに痰をさばく二陳湯の併用をします。胃の消化が悪いため、または飲食物の過剰摂取のため、食べ物や水分が胃に停滞し、みぞおちのあたりがつかえて膨満が起こり、胸焼け胃痛などの症状が起こります。生姜で胃の水を温め動きやすくします。蒼朮・大棗・甘草で胃の水を尿として流し胃に停滞している水分を取り除きます。厚朴・陳皮でお腹の張りや胃の張りを取り去ります。
平胃散（へいいさん）のご相談はナガエ薬局
二陳湯
痰をさばく処方です。単独で使用されることがあまりなく、平胃散と使用します。半夏は、痰を溶かし茯苓がその溶け痰を血中へ運び陳皮で痰の排出を促します。生姜は、体の内外を温め胃の動きを活発にし余分な水分を除きます。甘草は、胃腸機能を調えます。
二陳湯（にちんとう）のご相談はナガエ薬局