■ 牛車腎気丸の処方解説

牛車腎気丸は、八味地黄丸に牛膝と車前子を加えた処方です

牛車腎気丸は、八味地黄丸に水の代謝を良くする牛膝・車前子を加え腎陽不足による浮腫の治療によく用いられます。

牛車腎気丸の臨床応用

慢性腎炎・ネフローゼ症候群・うっ血性心不全・老人・その他の慢性疾患で、腎陽虚の水腫を呈するもの。

牛車腎気丸（煎じ薬）・・・　K 68（薬局製剤）

 配合生薬  薬量  中医効能  方剤解説
 地黄  6.0g  滋益肝腎  肝腎を大いに補い陰と血を養います。
 山茱萸  3.0g  補肝腎陰  肝腎陰を滋養して脾を補う
 山薬  3.0g  補肝腎陰  肝腎陰を滋養して脾を補う
 茯苓  3.0g  健脾滲湿･瀉肝火  脾を強くして湿を除き肝火を冷まします。
 牡丹皮  3.0g  清肝瀉火  熱と肝火を冷まします。
 沢瀉  3.0g  除痰飲  経絡の津液の鬱滞を時巡らせます。
 桂皮  1.0g  温経散寒  裏の冷えを改善し結脈を通します。
 炮附子  0.5g  温腎壮陽  腎陽を温めて補います
 牛膝  3.0g  補肝腎・強腰膝
活血		 血を巡らせて肝心を滋養し腰背部と膝を強くします。
 車前子  3.0g  清熱利湿  化熱した湿をさばきます。

炮附子の含まれた煎じ薬の煎じ方

炮附子の入った煎じ薬は、約1時間くらい煎じるようにします。煎じ薬を少しなめてみてしびれなければ、大丈夫です。また、水から煎じ沸騰しても吹き上がらない程度の火加減で煎じふたをしないで煮詰めないように注意してください。
煎じる時間が短いと、このお薬の副作用であるしびれ・動悸・胸苦しさ・頭痛などの症状が出やすくなるためです。十分な時間加熱することで、これらの副作用を防ぐことが出来ます。

牛車腎気丸エキス剤・・・牛車腎気丸料エキス顆粒「クラシエ」

クラシエ牛車腎気丸90包成人1日の服用量3包（1包1.5g）中
牛車腎気丸料エキス粉末・・・2,400mg
〔ジオウ2.5g、サンシュユ・サンヤク・タクシャ・ブクリョウ・ボタンピ・ゴシツ・シャゼンシ各1.5g、ケイヒ0.5g、ブシ末0.25gより抽出。〕
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。

効能
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少し、むくみがあり、ときに口渇があるものの次の諸症：下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善（肩こり、頭重、耳鳴り）

牛車腎気丸の使用上の注意・添付文書はこちらから

　　　 　　　　　　　
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