■ 茵?五苓散の処方解説
茵?五苓散は、脾胃湿熱に用いる代表処方です。
脾胃の湿熱とは、脾に湿熱がたまった状態です。腹部がつかえて脹る・食欲がない・悪心・油っこいものが鼻につく・身体が重だるい・発熱・口が苦い・口渇があるが多くは飲まない・尿量が少なく色が濃い・甚だしければ黄疸・舌苔が黄膩・脈が濡で数などがみられる。具体的な症状は、胸焼け、吐き気、胃痛、けっぷ、胃もたれ、下痢などです。皮膚に表れるときは、蕁麻疹や・にきびなどになります。
茵?五苓散の臨床応用
じんましん、二日酔、むくみ、嘔吐。にきび、胸焼け、吐き気、胃痛、けっぷ、胃もたれ、下痢
茵?五苓散料(煎じ薬)・・・ K 5(薬局製剤)
配合生薬 |
薬量 |
中医効能 |
方剤解説 |
沢瀉 |
5.0g |
利水滲湿 |
淡甘寒性で、湿をのぞき排尿を促し膀胱に働き熱を除く |
猪苓 |
3.0g |
利水滲湿 |
排尿を促進し湿を除く |
桂皮 |
2.0g |
発汗解表・通陽化気 |
命門の火を温め膀胱の尿生成機能を改善する。脾気を補い湿を上昇させて、膀胱の湿運化・気化を楽にする。体表部の病邪を除く。 |
茯苓 |
3.0g |
利水滲湿・健脾利湿 |
排尿を促進して脾気虚の湿を除き脾の機能を高める |
白朮 |
3.0g |
燥湿健脾 |
茯苓と共に脾気機能を高めて運化機能を補い湿を除く |
茵?蒿 |
4.0g |
清熱利湿・退黄 |
湿熱を冷まし、特に湿熱による黄疸を治す |
茵?五苓散効能または効果
のどが乾いて、尿が少ないものの次の諸症:じんましん、二日酔、むくみ、嘔吐。