■ 黄連阿膠湯の処方解説

黄連阿膠湯は、虚熱による心腎不交の代表処方です。

腎陰が消耗し陰虚火旺となり不眠症になります。陰虚火旺となると心火が盛んですので心腎不交となり、焦躁・不眠の症状が出てきます。この治療に用いる代表処方が黄連阿膠湯です。

黄連阿膠湯の臨床応用

熱病の回復期・不眠症・不安神経症などで、陰虚・心火旺を呈するものに使用します

黄連阿膠湯（煎じ薬）・・・　K １２（薬局製剤）

 配合生薬  薬量  中医効能  方剤解説
 黄連  4.0g  清熱瀉火  直接心火を冷ます。
 黄芩  2.0g  清熱瀉火
 芍薬  2.0g  滋陰補血 阿膠・芍薬で肝血、腎精を補います 
 阿膠  3.0g  滋陰補血
 卵黄  1個  補心腎・滋陰潤燥・養血熄風・心煩不眠  心腎を養い、かつ心腎を交通させ、虚熱を除き滋養と補陰を同時に行います

黄連阿膠湯煎じ方

　まず黄連、黄芩、芍薬を水600ccに入れ、半量になるまで煎じて、阿膠を入れて溶かし煎じた液体が冷めてきたら卵黄を入れ、かき混ぜて1日3回に分けて服用します

黄連阿膠湯エキス剤・・・・黄連阿膠湯エキス顆粒クラシエ

クラシエ黄連阿膠湯90包成人1日の服用量3包（1包2.2g）中
黄連阿膠湯エキス粉末・・・5,100mg
〔オウレン・アキョウ各1.50g、シャクヤク1.25g、オウゴン1.00g、卵黄粉末3.00gより抽出。〕
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖、CMC-Ca、二酸化ケイ素を含有する。

効能
体力中等度以下で、冷えやすくのぼせ気味で胸苦しく不眠の傾向のあるものの次の諸症：鼻血、不眠症、かさかさした湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ

黄連阿膠湯の使用上の注意・添付文書はこちらから

　　　　　　　
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