■ 鹿茸大補湯の処方解説

鹿茸大補湯は、｢温腎補陽｣｢健脾益気｣｢補腎益精｣の３つの働きをします。。

エネルギーや熱のもととなる「陽」を補い、「腎］」を温めるのが温腎補陽です。胃腸などの消化器系（脾）を健康にして、元気のもととなる「気」を益すのが、健脾益気です。人の生長に関係している「腎」を補って、精気を益すのが補腎益精です。鹿茸大補湯は、疲労倦怠、食欲不振などで栄養状態が低下し、疲れきったからだに若々しい活力を与える漢方薬です。

鹿茸大補湯の臨床応用

インポテンツ・女性の虚寒による帯下、不妊症・病後の衰弱・耳鳴り・腰痛・神経痛

鹿茸大補湯（煎じ薬）

 配合生薬  薬量  中医効能  方剤解説
 肉蓯蓉  4.0g  温腎壮陽  腎陽を補います。
 地黄  4.0g  補血滋陰補精  肝腎を補います。
 杜仲  4.0g  補肝腎･補腎安胎  補益腎気に優れていて下部気分を主ります
 芍薬  3.0g  補血滋陰  地黄との組みあわせにより肝血を大きく補います。
 白朮  3.0g  健脾燥湿  脾の機能を高め湿をさばきます。
 当帰  2.0g  調和肝腎  血を補い巡らせ腸を潤し肝腎を調和させます。
 石斛  3.0g  養陰  肺胃の陰を滋養します
 五味子  3.0g  斂肺滋腎  肺気を保ち、腎の納期機能を補佐します。
 半夏  3.0g  燥湿化痰・和胃降逆  湿を乾燥させ痰を除き、気を調節して胃気の流れを調和させます。
 黄耆  2.0g  補脾・補気  気を補います
 茯苓  2.0g  健脾利水  停滞している水分を尿として排泄させます。
 大棗  4.0g  和胃調中・補脾益気  食欲を増し営気と衛気を調え脾を元気にします。
 甘草  3.0g  薬性調和  生薬の調和をはかります。
 生姜  2.0g  和胃調中・補脾益気  食欲を増し営気と衛気を調え脾を元気にします。
 人参  3.0g  大補元気・生津  元気を補い津液を増やします
 鹿茸  2.0g  温腎壮陽・補益精血  腎陽を補い血をも補います
 炮附子  0.5g  温腎壮陽  腎陽を温めて補います

炮附子の含まれた煎じ薬の煎じ方

炮附子の入った煎じ薬は、約1時間くらい煎じるようにします。煎じ薬を少しなめてみてしびれなければ、大丈夫です。また、水から煎じ沸騰しても吹き上がらない程度の火加減で煎じふたをしないで煮詰めないように注意してください。
煎じる時間が短いと、このお薬の副作用であるしびれ・動悸・胸苦しさ・頭痛などの症状が出やすくなるためです。十分な時間加熱することで、これらの副作用を防ぐことが出来ます。

鹿茸大補湯エキス剤・・・鹿茸大補湯

クラシエ鹿茸大補湯成人1日の服用量18錠（1錠0.3g）中
下記生薬より抽出したアルコールエキス・・・0.432g
〔ロクジョウ0.576g、ニンジン0.72g〕
下記生薬より抽出した水製エキス・・・2.592g
〔ニクジュヨウ・ジュクジオウ・トチュウ・シャクヤク・ビャクジュツ・トウキ各0.576g、セッコク・ゴミシ・ハンゲ・オウギ・ブクリョウ・タイソウ・カンゾウ各0.432g、ショウキョウ0.288g〕
ブシ末・・・0.576g
添加物として、乳糖、アルファー化デンプン、セルロース、メタケイ酸アルミン酸Mg、ステアリン酸Caを含有する。

効能
身体が衰弱し、やせて皮膚が枯燥して貧血食欲不振を呈するもの。補血・健胃強壮・食欲増進・疲労回復・神経痛・関節炎・肩こり・冷症

鹿茸大補湯の使用上の注意・添付文書はこちらから

　　　　　　　
鹿茸大補湯 鹿茸大補湯の通販

▲pagetop